WBSは、ワークブレークダウンストラクチャーを略した言葉です。
WBSとは、上記の言葉の通り、「仕事を分解し、構成化・構造化すること」となります。
WBS工程表は、仕事を細分化したものをスケジュールの形につなぎ合わせたもの と考えています。作業タスク・人・ものなどを扱います。
WBS工程表では、設計→開発→試験 といった単純なものではなく、設計の内訳であったり、作業の順序や開発用の端末・試験用の機材・試験の順番などをスケジュールに落とし込んでいきます。分解された作業(=洗い出された具体的な作業)を全てこなすことで、1つのワーク(抽象的な作業)が完了することになります。
WBS工程表を作成することで、曖昧さをなくし、いつ・だれが・なにを・いつまでに 行うのかを明確にするとともに、曖昧さをなくした作業とすることで、状況の把握がしやすくなるというメリットがあります。これは、作業者やそれに関わるメンバーにとって、見通しを良くするという効果があり、作業者の心理的な安心にもつながります。
また、作業間を線で結ぶなどを行うことで、クリティカルなスケジュール上の発見につながります。
一方、最初から作業の見通しが明確になっていることが前提であり、ウォーターフォール的な進め方ともいえます。さらに、WBS工程表の作成には、それなりの時間と経験値が必要ですので、簡単ではありません。
しかし、課題はあるものの、WBS工程表を作成するというメリットは、先を見通す力を身につけるという点でマネジメントスキルの向上に寄与します。私自身、多くのシステム管理を経験していく中で、スケジュールの勘所(スケジュールに対するリスク感覚)を身につけることに役だったと感じています。
WBS工程表はプロジェクト全体をターゲットに考えることができるため、アジャイル開発であっても不必要なものではないと考えています。
是非、WBS工程表を作成して、プロジェクト業務を成功に導きましょう!
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